「ブログをやってみたいんだよね」
ある日、妻がそんなことを言い始めました。
旅行へ行ったときのことや、日々の生活で感じたこと。
占いとは直接関係のない、自分が好きなことや興味のあることを、ブログの記事として残していきたい。
できることなら、私と一緒に事業として育ててみたい。
そんな話でした。
私はもともとブログに取り組んでいたので、
妻が興味を持ってくれたことは素直にうれしく感じました。
夫婦で一緒に何かを作る。
それは私にとっても、以前から少し憧れていたことでした。
ところが、話を聞いていくうちに、妻の表情が少しずつ曇っていきました。
でも、今のままだとブログをやる時間がないんだよね
そんなに忙しいの?
うん。正直、今の状態は結構つらいかも
妻は占い師として活動しています。
当時すでに、ココナラでプラチナランクを長く維持していました。
現在まで数えれば、その期間は8年以上になります。
ココナラ以外にも電話占い師として活動しており、占いの仕事だけで毎月かなりの時間を使っていました。
電話占いの仕事を終えたあとに、ココナラの鑑定へ取りかかる。
依頼が重なれば、休日にも作業する。
ようやく一つ納品しても、枠を開ければ、またすぐ次の依頼が入る。
あー、また依頼が入ってる
人気者だね
うれしいんだけどね……
依頼が入ること自体はありがたい。
お客さんに求めてもらえることもうれしい。
しかし、購入されればされるほど、妻の時間はなくなっていきました。
売れているのに、なぜか苦しい
仕事がなくて困っているわけではありません。
むしろ逆でした。
ココナラのサービスは、受付枠を開ければ、すぐ購入される状態が続いていました。
常に満枠に近く、集客に悩んでいる様子もありません。
占い師としての評価も実績もある。
それだけを聞けば、順調に見えると思います。
私自身も、妻から詳しく相談されるまでは、
「忙しいけれど、それだけ仕事がうまくいっているのだろう」
くらいに考えていました。
しかし、実際には違いました。
売れている。
依頼も途切れない。
それなのに、新しいことへ挑戦する時間がまったくない。
好きな旅行について書きたい。
ブログを作ってみたい。
夫婦で一緒に事業を育ててみたい。
そんな未来を思い描いても、目の前の鑑定を終わらせるだけで一日が終わってしまいます。
ブログを始めても、更新できない気がする
今の仕事を続けながらだと厳しそうだね
でも、ココナラの依頼を断るのも違う気がするし……
妻は、求められた仕事にはできるだけ応えようとします。
相談者が悩んでいれば、少しでも丁寧に答えたい。
自分の鑑定によって気持ちが軽くなるなら、できる限り力になりたい。
それは、占い師としての妻の良いところです。
一方で、その真面目さが妻自身を追い詰めているようにも見えました。
妻は、もっと頑張る方法を探していた
妻の話を聞いていると、最初は、
「どうすれば、今の仕事をこなしながらブログもできるか」
を考えているようでした。
鑑定をもっと早く終わらせる。
睡眠時間を少し削る。
空いた時間にスマートフォンで記事を書く。
忙しくない日に、まとめてブログを進める。
要するに、今の働き方を変えずに、さらにブログを追加しようとしていたのです。
これ以上、頑張る時間を増やすのは無理じゃない?
でも、ほかに方法が思いつかないんだよね
新しいことを足す前に、
今やっていることを見直した方がいいかもしれない
今やっていること?
このとき妻は、ブログを始める方法を私に相談したつもりだったのだと思います。
しかし私が気になったのは、ブログの作り方ではありませんでした。
なぜ、これほど依頼が入っているのに、妻は疲れ切っているのか。
なぜ、占い師として長く評価されているのに、新しい挑戦へ進む余裕がないのか。
今の事業構造のどこかに、無理があるのではないか。
まずは、妻がどの仕事にどれくらい時間を使い、どこから売上を得ているのか。
夫婦で一度、整理してみることにしました。
人気になればなるほど、苦しくなる仕事
仕事を整理する前から、薄々気づいていたことがありました。
妻のココナラサービスは、人気がないのではありません。
商品説明が悪くて売れていないわけでもない。
購入者から評価されていないわけでもありません。
むしろ、売れすぎていました。
枠を開ければ購入される。
購入されれば鑑定時間が必要になる。
鑑定時間が増えれば、ブログに使える時間がなくなる。
人気になればなるほど、妻が思い描く未来から遠ざかっていく。
どこか、おかしな構造です。
依頼が来るのはうれしいんだけど、来ると大変なんだよね
売れてうれしいはずなのに、売れると困る商品になってるね
そう言われると、変だね
このとき私たちは、まだ具体的な改善方法を決めていませんでした。
値上げの話もしていません。
ただ一つ分かったことがあります。
妻に必要だったのは、さらに頑張る方法ではありませんでした。
ブログを書くための時間術でもありません。
今ある仕事を、妻が本当に送りたい生活に合う形へ整え直すこと。
そこから、私たち夫婦の事業改善が始まりました。
次回は、妻の稼働時間と売上を整理して見えてきた、
「満枠なのに、働くほど苦しくなっていた理由」
について書いていきます。







