ココナラへサービスを出品すると、少しずつ閲覧数やお気に入り数が増えていきます。
まだ購入にはつながっていなくても、お気に入りが付けば、
「興味を持ってもらえたのかもしれない」
「もう少しで購入されるのではないか」
と期待したくなるものです。
一方で、お気に入りは増えているのに、なかなか購入されない。
そんな状態が続くと、
「サービス内容に問題があるのだろうか」
「最後の一押しが弱いのだろうか」
「価格を下げた方がいいのだろうか」
と不安になります。
しかし、お気に入りが付いたからといって、その人が購入直前にいるとは限りません。
お気に入りには、
- 今すぐ買う候補として保存した
- 他のサービスと比較するために登録した
- いつか必要になったときに見返したい
- 同業者が市場調査のために保存した
- 出品者仲間が応援の意味で登録した
など、さまざまな意味があります。
大切なのは、
お気に入り数だけを見て、購入見込み客の人数だと考えないこと
です。
その一方で、お気に入りは無意味な数字でもありません。
閲覧数だけでは分からなかった、
誰かが何らかの理由で、あとから見返す価値を感じた
という能動的な反応だからです。
この記事では、ココナラでお気に入りは付くのに購入されないとき、
何を確認し、どのようにサービス改善へつなげるかを考えます。
お気に入りは「興味を持たれた証」ではある
サービスページの閲覧は、必ずしも強い興味を意味しません。
一覧で何となく気になって開いただけかもしれません。
タイトルを見間違えた可能性もあります。
比較の途中で、一度確認しただけかもしれません。
一方、お気に入り登録には、もう一つ操作が必要です。
少なくともその時点では、
- あとで見返したい
- 忘れないように残したい
- 何か気になる部分がある
- 比較対象として覚えておきたい
と思われた可能性があります。
つまり、お気に入りは購入そのものではありませんが、閲覧より一段強い反応です。
- 購入直前とは限らない
- しかし、無関心でもない
まずはこの距離感で捉えることが大切です。
最初に見るのは、お気に入り数ではなく「誰が登録したか」
お気に入りが付いたとき、私はまず件数よりも、誰が登録したのかを確認したいと考えています。
特に出品初期は、最初のお気に入りが実際の購入候補者とは限りません。
同じ頃に活動を始めた出品者が、競合調査のために登録していることもあります。
同じカテゴリーで長く活動している出品者が、
新しいサービスを観察するために保存している可能性もあります。
出品者同士の交流や、相互にお気に入りを付ける目的かもしれません。
もちろん、登録した本人に直接理由を聞けるわけではないため、正確な意図は分かりません。
それでも、
- 購入者として利用している人か
- 同じカテゴリーの出品者か
- 類似サービスを提供している人か
- 普段どんなサービスを利用しているか
を見ることで、お気に入りの意味をある程度推測できます。
同業者のお気に入りにも意味はある
同業者による市場調査だったとしても、落胆する必要はありません。
購入につながるお気に入りではないかもしれません。
しかし、同業者がわざわざ確認し、保存したということは、
サービスのどこかに目を留める理由があったとも考えられます。
- 切り口が珍しかった
- サービス名が気になった
- 価格設定を比較したかった
- 新しいニーズを扱っていた
- サムネイルや説明が参考になりそうだった
理由は分かりませんが、完全に無関心なら登録すらされないでしょう。
お気に入りの目的が購入でなくても、
市場にいる誰かの注意を引いた
という反応は残ります。
お気に入りは小さな市場調査になる
販売実績が少ない初期ほど、お気に入りから得られる情報は貴重です。
購入数が十分にある状態なら、購入者の属性や相談内容から傾向を見られます。
しかし、まだ販売件数が少ない段階では、判断に使える情報がほとんどありません。
そんなとき、お気に入り登録した人の特徴を記録しておくと、少しずつ商品の輪郭が見えてきます。
確認できる範囲で、たとえば次のような点を見ます。
- どんなユーザーがお気に入りしたか
- 男女比に偏りがあるか
- 年代に傾向があるか
- どの時間帯に登録されたか
- 普段どんなサービスを利用しているか
- 自分と同じカテゴリーの出品者か
- 想定していた顧客像と一致しているか
1件や2件では、偶然の可能性が高いでしょう。
しかし、記録を続けて10件、30件、50件と増えていけば、
少しずつ傾向が見えることがあります。
男女比や年代から、想定顧客とのズレを見る
サービスを設計するとき、多くの場合は想定する購入者を考えます。
たとえば、
- 30代女性
- 恋人から返信が来ず不安
- 相手の気持ちを知りたい
- 電話で今すぐ話を聞いてほしい
といった顧客像です。
ところが、実際にお気に入りを登録する人が、
- 想定より年齢層が高い
- 男性からの反応も多い
- 復縁系サービスの利用者に偏っている
- 電話相談よりヒーリングを多く利用している
のであれば、想定していた人物像と実際の反応がずれている可能性があります。
その場合、考えられることはいくつもあります。
- サービス名が別の層にも響いている
- 想定より広い年代にニーズがある
- 購入者が感じている価値が、出品者の想定と違う
- 派生商品を作れる余地がある
- 対象者の表現を見直した方がよい
お気に入りは、「売れなかった人の情報」ではありません。
誰に刺さりかけたのかを知るための情報です。
登録される時間帯から、悩みの性質を考える
お気に入り登録が多い時間帯にも、ヒントがあります。
たとえば深夜に反応が集中しているなら、そのサービスは、
- 日中に冷静に比較される商品
- 将来のために計画的に選ばれる商品
というより、
- 一人で不安を抱えやすい時間に探される商品
- 気持ちが強く揺れた瞬間に見つけられる商品
- 今すぐ話したい気持ちはあるが、購入を迷っている商品
かもしれません。
もちろん、ユーザーの生活時間はそれぞれ違うため、時間帯だけで断定はできません。
それでも、一定の傾向が続くのであれば、
- 電話待機の時間帯
- SNS投稿の時間
- サービス内で使う言葉
- 「今すぐ相談してよい」と伝えるか
- 夜間の不安へ対応する派生商品を作るか
といった判断材料になります。
その人が愛用しているサービスを見る
お気に入り登録した人が、普段どのようなサービスを利用しているかも参考になります。
たとえば、
- 電話占いを繰り返し利用している
- ヒーリング系サービスをよく購入している
- 復縁に関する相談が多い
- 低価格の商品を中心に選んでいる
- 特定の出品者を継続利用している
といった傾向が見えるかもしれません。
ここから、
- 自分の商品と相性のよい顧客層
- 比較されている可能性が高いサービス
- 購入者が重視していそうな価格帯
- 電話・テキスト・施術のどれを好むか
- 一回完結型か、継続相談型を好むか
について仮説を立てられます。
ただし、個々の利用履歴から人物像を決めつけるべきではありません。
あくまで複数の反応を見ながら、商品改善の仮説を作るための参考情報として扱います。
お気に入りされやすい商品には、いくつかの傾向がある
私の経験上、お気に入り登録されやすい商品には、大きく次のような傾向があります。
閲覧数が多い
これは比較的分かりやすい理由です。
多くの人に見られるほど、お気に入り登録される機会も増えます。
100人に閲覧された商品と、10人にしか閲覧されていない商品では、
同じ割合で反応されても件数は大きく変わります。
そのため、お気に入り件数だけを見て、
「この商品は反応がよい」
と判断するのは早いかもしれません。
閲覧数が多いために、お気に入りも多いだけという可能性があります。
反対に、閲覧数は少ないのに高い割合でお気に入りされているなら、
狭い層へ強く刺さっているかもしれません。
件数だけでなく、
閲覧された人のうち、どれくらいが保存したのか
という見方も必要です。
ニーズが多い
悩んでいる人が多いテーマは、当然お気に入りも付きやすくなります。
ただし、ニーズには顕在ニーズと潜在ニーズがあります。
- 今すぐ相談したい
- 現在まさに困っている
- 解決方法を探している
- 今日中にでも判断したい
この場合、お気に入りから購入までの距離は比較的近いと考えられます。
- いつか必要になるかもしれない
- 今すぐではないが気になる
- 問題が起きたときに利用したい
- 将来の選択肢として保存しておきたい
この場合、お気に入りは増えても、購入までに時間がかかります。
つまり、お気に入りが多いのに売れないからといって、サービスページが悪いとは限りません。
商品自体が、
必要な状況になるまで保存されやすい性質
なのかもしれません。
相場より安い
相場より安い商品も、お気に入りに登録されやすいと感じます。
「今すぐ必要ではないけれど、この価格なら覚えておこう」
と考えられるためです。
しかし、安さによるお気に入りが、必ずしも強い支持を意味するわけではありません。
- 価格が安いから候補に入れただけ
- さらに比較してから決めたい
- 値上げされる前に覚えておきたい
- 必要になったら使うつもり
- 本命サービスの代替候補として保存した
という可能性もあります。
価格に反応されたとしても、
今すぐ購入する必要性や、出品者への信頼までは作れていない
場合があります。
お気に入りが増えたからといって、
さらに安くするのではなく、誰が何に反応したのかを見る必要があります。
お気に入りが多いことと、購入に近いことは別
お気に入りされやすい商品と、お気に入りから購入されやすい商品は同じではありません。
- 閲覧数が多い
- 悩んでいる人が多い
- サービス名が目を引く
- 独自性がある
- 価格が安い
- 後で見返したくなる
- 将来的に必要になりそう
- 悩みの緊急性が高い
- 自分向けのサービスだと確信できる
- 出品者を信頼できる
- 価格に納得できる
- 購入後の流れが分かる
- 今利用する理由がある
- 購入への心理的負担が少ない
お気に入りが多いのに購入されない場合、入口の魅力が足りないとは限りません。
むしろ入口には魅力があるから、お気に入りされています。
問題は、
興味を持った後に、購入まで進む理由が足りない
ことかもしれません。
本当に購入候補の人が、なぜ止まっているのか
同業者や応援目的と思われるお気に入りを分け、
実際の購入者候補と考えられる人が残ったら、
次に購入されない理由を考えます。
大きく分けると、次の二つです。
今すぐ買う必要がない
サービス内容には興味がある。
しかし、現在はまだ悩みが深刻ではない。
必要になったときに使いたい。
予算や時間の都合が整ってから購入したい。
この状態では、クロージングを強くしても購入につながらない場合があります。
必要なのは、購入を急かすことではなく、
- どんなタイミングで利用するサービスか
- 深刻になる前に相談してもよいのか
- 相談内容がまとまっていなくてもよいのか
- 早めに整理することで何が変わるか
を伝えることです。
たとえば、
悩みが深刻になる前でも、軽い気持ちでご相談ください。
という一文があれば、
「まだ相談するほどではない」
と遠慮している人の心理的な負担を下げられるかもしれません。
ここで大切なのは、不安をあおることではありません。
購入者が、
自分はいつ利用してよいのか
を判断できるようにすることです。
買いたいが、不安が残っている
今すぐ相談したい気持ちはある。
しかし、
- 自分の悩みも対象になるか
- 出品者との相性が合うか
- 購入後に何を伝えればよいか
- どこまで対応してもらえるか
- 価格に見合う内容か
- 否定されたり責められたりしないか
といった不安が残っている場合です。
この場合は、緊急性を高めるより、判断材料を増やす方が効果的です。
- こんな人に向いている
- よくある相談例
- 購入後の流れ
- 最初に伝える内容
- 対応できること、できないこと
- どのような姿勢で話を聞くか
を明確にします。
クロージングとは、購入を迫ることではありません。
購入者が、自分で判断できる材料を最後までそろえること
だと私は考えています。
商品の性質上、すぐ買われない場合もある
お気に入りから購入までの時間が長い商品もあります。
たとえば、
- 問題が起きたときだけ必要になるサービス
- 転職や退職など、節目で利用するサービス
- 高単価で比較期間が長いサービス
- 季節やイベントに左右される商品
- 一度利用すれば長期間必要のない商品
です。
このような商品は、お気に入り後すぐに購入されなくても不自然ではありません。
そのため、
お気に入りは多いのに購入されない=商品設計に失敗している
とは限りません。
商品の緊急性、価格帯、利用頻度を考えたうえで判断する必要があります。
初期から地道に記録することが、後から大きく効いてくる
お気に入りを一件ずつ確認しても、すぐに大きな成果へつながるわけではありません。
最初の数件は、偶然かもしれません。
時間帯や属性に偏りがあっても、たまたまかもしれません。
それでも、初期から記録を続けることには意味があります。
半年後に振り返ったとき、
- どんな属性から反応されやすかったか
- どの時間帯に興味を持たれたか
- どんなサービスの利用者と相性がよかったか
- 値上げ前後で反応者がどう変わったか
- サービス名を変更した後、誰に届くようになったか
を確認できます。
初期から記録してきた人と、半年後に初めて振り返ろうとする人では、
手元にある情報量がまったく違います。
地道な観察は、その場では小さな作業に見えます。
しかし、データが蓄積されるほど、
- 対象者の見直し
- 派生商品の企画
- 価格変更
- 提供形式の変更
- 待機時間の調整
- 発信内容や時間帯の変更
といった判断の精度が上がります。
小さな反応を捨てずに蓄積することが、半年後や1年後の商品改善へ大きく効いてくる。
個人事業では、このような地道な記録が後からレバレッジになることがあります。
お気に入りから立てられる仮説
お気に入り数と閲覧数の関係から、次のような仮説を立てられます。
| 状態 | 考えられること |
|---|---|
| 閲覧もお気に入りも少ない | 露出不足、入口が弱い、市場が小さい |
| 閲覧は多いがお気に入りが少ない | 開かれたが、保存するほどの魅力がない |
| お気に入りは多いが購入されない | 潜在ニーズ、比較中、価格反応、不安が残る |
| 閲覧は少ないがお気に入り率が高い | 狭い層へ強く刺さっている可能性 |
| お気に入り後すぐ購入される | 顕在ニーズとサービス訴求が合っている可能性 |
これはあくまで仮説です。
一つの数字だけで原因を断定することはできません。
それでも、
売れないから、とにかく集客を増やす
と考えるより、
どんな人が、何に反応し、どこで止まったのか
を見る方が、改善する場所を見つけやすくなります。
お気に入りを見た後の確認順序
お気に入りは付くのに購入されないときは、次の順番で確認すると整理しやすいです。
購入者候補なのか、同業者や応援目的と考えられる人なのかを確認します。
属性、時間帯、利用しているサービスなどから、想定顧客との一致を見ます。
閲覧数が多いからなのか、ニーズが大きいのか、価格が安いのか、独自性があるのかを考えます。
今すぐ必要な顕在ニーズなのか、将来使う潜在ニーズなのかを考えます。
対象者、購入後の流れ、価格、出品者への信頼など、判断材料が不足していないかを見ます。
対象者の表現、利用タイミング、説明内容などを変更し、一定期間反応を確認します。
一度にすべて変えると、何が影響したか分からなくなります。
お気に入りの傾向を記録しながら、一つずつ確認することが大切です。
まとめ|お気に入りは、購入されなかった痕跡ではない
お気に入りは、購入直前の意思表示とは限りません。
同業者の市場調査かもしれません。
比較のための保存かもしれません。
将来必要になったときのためのブックマークかもしれません。
しかし、どの理由であっても、
何らかの価値を感じ、あとから見返そうとした
という反応であることに変わりはありません。
だからこそ、件数だけで一喜一憂するのではなく、
- 誰がお気に入りしたか
- どんな属性だったか
- いつ登録されたか
- どんなサービスを普段利用しているか
- 想定顧客と一致しているか
- 顕在ニーズか潜在ニーズか
- 何が購入を止めているのか
を丁寧に見ます。
お気に入りは、購入されなかった残念な数字ではありません。
市場から返ってきた、小さくても分かりやすい反応データです。
初期からその反応を記録し、仮説を積み重ねていけば、
半年後や1年後の商品設計に生かせます。
お気に入りが付いたのに売れない。
そう考えるのではなく、
誰が、何に興味を持ち、なぜ購入までは進まなかったのか。
そこまで考えることから、次の改善が始まります。

